レンジローバーヴェラールのエンジン異音の多くはバランスシャフトが原因です。この交換作業は一般的にエンジンを降ろして行いますが、今回は費用を抑えるため、エンジンを降ろさず交換しました。

本記事では、『ランドローバー レンジローバーヴェラール』のバランスシャフト交換作業の具体的な流れを詳しくご紹介していきます。

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レンジローバーヴェラールのバランスシャフト交換作業の流れ

今回は『ランドローバー レンジローバーヴェラール』のエンジンからガラガラ音が発生していたため、ご入庫いただいた事例をご紹介します。この型のヴェラールでは、バランスシャフトが原因で異音が出るケースが非常に多いです。

弊社で診断した結果も同様に、バランスシャフトの交換が必要となりました。海外サイトなどで紹介されているようにエンジンを降ろして交換する方法もありますが、今回は費用を抑えるためにエンジンは降ろさずに交換を行いました。

｜1. 周辺部品を取り外す

まずエンジンにアクセスするため、フロントバンパーやボンネットなど、外装部品を取り外していきます。塗装を傷つけないように養生をしっかり行い、慎重に作業を進めます。次にインテークラインやターボチャージャーASSYなど、エンジンルーム上部からアクセスできる部品も取り外します。

｜2. ラジエーターやインタークーラーを外す

続いて、冷却水とエアコンガスを回収し、ラジエーター、ACコンデンサー、インタークーラーなども外します。この工程を終えるとエンジンのフロント部分へのアクセスが容易になります。その後、ベルトやプーリー類を外してフロントカバーを取り外せる状態にします。

｜3. トランスミッションを降ろす

バランスシャフトを抜き取るスペースを確保するために、トランスミッションを降ろします。この車両ではプロペラシャフトの伸縮幅が狭いため、ベルハウジングとプロペラシャフトを一体で取り外す必要があります。コネクタやホース類は本体から慎重に切り離し、重い部品のため安全に降ろします。

｜4. バランスシャフトを取り外す

スペースが確保できたら、フロントカバーとフライホイールを取り外し、専用工具（SST）を使ってバランスシャフトを抜き取ります。バランスシャフトは非常に硬いため、滑って他の部品を損傷しないよう注意深く作業します。吸気側・排気側ともにシャフトを取り外します。

｜5. 新しいバランスシャフトを取り付けて復元

古いシャフトを取り外したら、新しいシャフトを別の専用工具（SST）を使用して引き込みながら取り付けます。シャフトの交換が完了した後は、これまでの工程を逆順に戻していきます。部品を取り付ける際は、パッキンやガスケットを新品に交換し、組み上げ後に不具合や液漏れが発生しないよう確認を徹底します。

最後に診断機でリセットを行いエンジンを始動させます。異音が消えていることを確認し、暖機運転後、問題がなければ最終的な組み上げを行います。試運転を実施したのち、再度リフトアップして最終確認を行い、作業完了となります。

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本記事では、『ランドローバー レンジローバーヴェラール』のバランスシャフト交換事例について紹介しました。読者の皆さんのお役に立てていただけたら幸いです。

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